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マンガ『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』(武田綾乃・作 はみ・画)ロングレビュー! 水着、浴衣……夏の久美子たちはひと味違う!?

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話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!

今回紹介するのは『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』

『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』
著者のはみ先生から、コメントをいただきました!

著者:はみ

関西大会編です。楽しいイベントと同時に、先輩同士の微妙な関係など、はらはらする場面もあります。前作から少し成長した久美子や麗奈、北宇治高校吹奏楽部をご覧いただけるとうれしいです。

『このマンガがすごい!comics 響け!ユーフォニアム
北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』第1巻
武田綾乃(作) はみ(画) アサダニッキ(キャラクター原案) 宝島社

大ヒットライトノベル『響け!ユーフォニアム』のコミカライズ版である本作は、2期の第1巻。
これは小説版の『響け!ユーフォニアム2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』にあたる内容だ。

部活ものといえば、より上を目指す熱血系かユル~い日常系にわかれるところだが、本作のよさはその中間を行くところだ。
舞台は京都。北宇治高校吹奏楽部は練習熱心でなく、主人公が入学する1年前には先輩と後輩間の軋轢から退部者がごっそり出てしまう事件も。しかし、若い新任顧問により、部員たちは「これからどんなふうに部活をやっていきたいか」を問われ、再スタートを切ることになる。

1年生ながら安定した実力を誇るコントラバスの緑。かわいらしく、熱血とは無縁そうに見えるが、発言は強気! じつはけっこう気配り屋さんなのです。
1年生ながら安定した実力を誇るコントラバスの緑。かわいらしく、熱血とは無縁そうに見えるが、発言は強気!
じつはけっこう気配り屋さんなのです。

自分たちの意志から、高いレベルを目指すことを選んだ吹奏楽部が生まれ変わる、というのが第1期までの内容。
大人数編成のA部門は関西大会出場へコマを進め、全国大会を視野に入れた練習に励む。ヒロインの久美子が所属する中編成のB部門は府大会金賞を獲得し(この部門にはそれ以上の大会が存在しないため)、文化祭のステージに向けた練習へ……。

主人公の久美子が、中学時からユーフォニアムの経験者でありながら、当初高校で吹奏楽を続けることにさほど乗り気でもなかったという設定がまたリアル。
昨今、よい成績を目指すゆえに指導者から虐待まがいの精神的な苦痛を強いられる「ブラック部活」なる言葉もあり、「部活は何のためにやるのか」という論議が盛んになっている。本作は、そのひとつではない答えをめぐる物語でもある。

たまの休日にプールにやって来た久美子たち。それぞれの個性あふれる水着姿が見どころ。このあと、香織先輩&あすか先輩も登場!
かつてふがいない部に愛想を尽かし、退部した2年生の希美はフルート担当。
彼女が、顧問ではなく、パートも異なるあすか副部長に談判にやって来た意図は!?

部活で「がんばる」には、部員同士の信頼関係がなくてはならない。
本作は、女子高生たちのちょっとした会話からそのなかにある人間関係と、それが少しずつ成熟していくさまを読ませるのが魅力だ。

担当楽器別に練習することも多い吹奏楽部ならではの、パート別の先輩後輩関係。
コンクールで勝つことを主眼に置くならば、上級生よりもうまい下級生をメンバーに抜擢するのは当然と理解はしても、どうしても嫉妬心は生まれるもの。
くやしい気持ちをどうプラスに転じられるかは、自分の心の問題だけでなく、部全体や一人ひとりを見渡し、愛し、理解する心根が必要となる。ひいては、他校のライバルたちをも。
久美子のように決して前のめりではない女の子だとしても、あたりさわりない傍観者でいてはならないのだと――本作は教えてくれるように思う。

たまの休日にプールにやって来た久美子たち。それぞれの個性あふれる水着姿が見どころ。このあと、香織先輩&あすか先輩も登場!
たまの休日にプールにやって来た久美子たち。それぞれの個性あふれる水着姿が見どころ。
このあと、香織先輩&あすか先輩も登場!

さて、厳しい夏合宿を前に、浴衣で花火大会、プールなど女子同士で夏を満喫する場面もいっぱい(個人的には、いつもはキリッとしているあすか先輩の意外なセクシースタイルがイチ押し!)。
たまのオフでもやっぱり話題にあがるのは部活のことばかりだ。学校では口にしにくい、ちょっと突っこんだ話もできたりして。

現実ではもう夏は去ってしまったけれど……より、心の絆を深めあう女子高生たちのまぶしい夏を味わってほしい!

<文・粟生こずえ>
雑食系編集者&ライター。高円寺「円盤」にて読書推進トークイベント「四度の飯と本が好き」不定期開催中。
ブログ「ド少女文庫」


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